医療、介護業界は、転職経験がある方の方が多いです。
一方、転職をせず、一つの職場で長年頑張っておられる方もいます。
私自身、30年近く医療・介護業界に携わってきましたが、7回の転職歴があります。
単純に計算して4年に1回は転職していることになります。
今回は私自身の経験を踏まえ、「転職した方が良いのか?」「転職しない方が良いのか?」について、述べてみます。
注意点ですが、今回は他業種への転職については言及しません。
同じ、医療介護業界での転職について書いています。
Contents
転職するメリット
転職するメリット
- 多角的な視点を持つことができ、知識やスキルを応用することができる
- 環境を変えることができる
多角的な視点を持つことができる
転職し、職場が変わると、それまでの事業所と現在の事業所を比較することができます。
良いところ、悪いところが明確になります。
転職先で改善すべき点があったら、以前の職場で上手く行っていた方法を応用することができます。
他事業所で培った知識やスキルを活かすことができる
転職する最大のメリットはこれです。
雇った側も雇われた側、双方win-winの関係を持つことができます。
環境を変えることができる
環境についてですが、
- 人間関係
- 賃金
- 通勤
と考えてみます。
転職することで、ほぼほぼ人間関係をリセットすることができます。
職場が変わることで、一気に人間関係が楽になることがあります。
人間関係に悩み、メンタル崩壊しそうだったが、転職して人間関係に悩むことが少なくなった、という話はよくあります。
また、それまで実績を積み重ねていたのであれば、転職することで賃金アップすることもできます。
労働時間が長く、賃金アップも望めず、人間関係に悩んでいるのであれば、転職を考えた方が良いです。
転職することで、通勤が楽になり、体力的にもしんどい思いをしなくて済むこともあります。
通勤時間1時間、よりも5分、の方が楽に決まっています。
ただし、通勤時間を心身のリセット時間に当てている、という方には、一定の通勤時間が必要でしょう。
転職するデメリット
転職するデメリット
- 頻回な転職は悪印象
- 新たな人間関係をつくるのがしんどい
という点が挙げられます。
頻回な転職は悪印象
転職、ということ自体はひと昔と比べると、随分受け入れられるようになってきました。
しかし、いまだに転職について快く思っていない、昭和の考えを引きずっている人が一定数いるのも確かです。
特に、転職回数が頻回、具体的に言うと数ヶ月〜1年単位で転職を繰り返している、という人は採用までなかなかたどりつきません。
採用する側も、何か問題があるのではないか、と必ず感じます。
事業所側に問題がある場合は別ですが、「転職の理由」を前向きな理由で言うことができず、1年足らずの退職が頻回にある場合は、転職もスムーズに行かないことを覚悟しておくべきです。
新たな人間関係をつくるのがしんどい
転職することで人間関係をリセットでき、メンタル面で楽になる人もいます。
逆に、新たな人間関係を作るのがしんどい人もいます。
新たな人間関係をつくるのがしんどい、という人は無理に転職しない方が得策です。
転職しないメリット
転職しないメリット
- その職場でエキスパートになれる
- 長年貢献した人材として重用されることが多い
その職場でエキスパートになれる
一つの職場で長年勤務する人は、医療介護業界でも少なくなってきました。
それだけ、転職市場が活性化していると言えます。
一つの職場で長年勤めていると、その職場の細部まで知ることができます。
「わからないことはあの人に聞けば良い」ということになります。
まさにその職場の「生き字引」、エキスパートとして君臨できます。
長年貢献した人材として重用されることが多い
転職経験のある人が多数を占めている医療介護業界では、一つの職場で20年以上という人はあまりいません。
雇用する側としては、それだけ長く勤めてくれた人物として評価するでしょう。
場合によっては幹部として重用します。経営を任されることもあります。
転職しないデメリット
転職しないデメリット
- そこしか知らない
- 知識やスキルが限定的になる
そこしか知らない
一つの職場に長年勤務する、ということは必然的に「その職場しか知らない」ということになります。
その職場ではエキスパートですが、他では通用しない、ということです。
仮に、長年勤めていた職場が何らかの事情で閉鎖する、ということになった場合、老体にムチ打ってゼロからスタートし、年下の上司から指導を受ける、という事態になります。
勉強熱心な方は、自分のリスク管理もしっかりし、そう言う事態に備えて、新たな知識の習得やスキルアップに余念がありません。
井の中の蛙にならないようにすることが肝要です。
知識やスキルが限定的になる
一つの職場で長年勤めていると、エキスパートにはなれますが、知識やスキルが限定的になります。
例えば、訪問系のことは熟知しているが、入所系や通所系については知らない、ということです。
前述したように、一つの職場に依存することは必ずしも安心とは限りません。
安心してあぐらをかいていたら痛い目にあった、という人はたくさんいます。
他の事業所や業界にも興味を持って、知ることが自分の身を守ることになります。
結局、どっちが良いのか?
転職するメリット・デメリット、転職しないメリット・デメリットを挙げてきました。
結局、どっちが良いのか?
これは自分のライフプランをどうしたいか?、ということです。
転職してキャリアアップしていくのか、転職しないでキャリアアップしていくのか。
私自身は、いろんな職場で経験を重ねていきたい、という思いから転職を7回しました。
問題のある事業所や病院もあり、それはそれで勉強になり、次の職場でその経験を活かすことができました。
仕事が全てではありませんが、「どう生きていきたいのか」、が判断の決め手となります。