ソーシャルワーカーの仕事をしていると、「感情労働」がゆえに精神的に落ち込んだり、自分を否定したり、ついには仕事を辞めたくなったりすることがあります。
他人を支援する難しさ、を現場にて実感しますが、こういった経験は必ずしもソーシャルワーカー自身を否定することではありません。
今回は、ネガティブな経験も含め全ての経験は糧になる、ということについて書いてみます。
Contents
ワーカーだって人間だもの。
支援をしていくなかで、患者さんや利用者さん、家族に対して否定的な感情を持つことがあります。
攻撃の対象となったり、理不尽な要求をされたり、強い口調で言われたりされると、怒りがこみ上げたり、あるいは激しく落ち込んだりします。
上司や同僚は慰めたり同情してくれますが、なかなか自分の気持ちがおさまらないこともあります。
「どうしてこんな仕事を選んでしまったのだろう」
「こんな職場に来なければ良かった」
「自分はこの仕事には向いていない」
「訳の分からない人はもう相手にしたくない」
こんなことを思い、そしてこんな思いが頭の中でずっとループします。
精神的に参ってしまう状況です。
こんな時、否定的な感情を排除したり、逃げ出したくなることもありますが、ワーカーだって一人の人間なのです。
ありのままの感情を認めて良いのです。
否定的な感情を認めた上で、どうしていくか、です。
いろんな人を支援していく中で、全てがうまくいくとは限りません。感情的になったりめんどくさいことも多々生じます。
しかし、事例を通してこそお互いを知ることができるのです。
自己覚知、が大事
自分がどんな人間かを知ることは結構難しいです。
だからこそ、自分の行ったことの振り返りが重要だったりします。
自分にとって何が大切なことなのか、ケースに対してどんな不安や恐れ、戸惑いがあるのかを知ることが大事です。
自分と向き合うこと、そして自分を知ること。
「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」なのです。
全ての経験が糧になる
ワーカーとして仕事をしていると、様々な人生に付き合うことになります。
これら人生に付き合うこと、もワーカーの人生の一部です。
そしてこれこそがワーカー自身の人生の糧となるのです。
無駄なことは一つもありません。