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介護職が引き抜きにあう時、気をつけるべき重要な4点

2020年5月26日

みなと

30年くらい介護職やソーシャルワーカー、時々管理職。 介護福祉士、介護支援専門員、精神保健福祉士。 現在は精神保健福祉士として活動中。 介護職やソーシャルワーカーの賃金と地位向上を目指して日々邁進。 転職、スキルアップについて発信中です。

勉強を積み重ね、実績のある介護職が、他の介護事業所から引き抜きされることはよくあります。

「ウチに来ないか?」と声をかけられるのは、とても嬉しいことです。

努力してきたことが認められた気持ちになります。

しかし、それだけで有頂天になってはいけません。

声をかけてくれた事業所がとんでもないブラックだった、ということもあります。

そこで今回は、介護職で頑張っているあなたに、引き抜きの声がかかった時、気をつけるべき重要な4点について書きます。

Contents

給与についてよく吟味する

転職する時、一番最初に確認するのは間違いなく給与についてでしょう。

引き抜きされる、ということは今の職場より高い給与を提示されます。

額面だけをみて判断してはいけません。

給与について詳細に確認を怠ってしまうと、後々後悔することになります。

特に注意すべきは、

・退職金が「無し」になっていないか

・「残業代込み」になっていないか

この2つは必ず確認しておきましょう。

退職金制度を設けていない事業所は、月々の給与を高く設定できます。ですが、退職した時に一銭も出さない、ということです。

長年勤めても退職金がないのです。退職時に生活できる貯金があれば別ですが、貯金が少ない場合、これは辛いです。

10年スパンの生活設計、特に妻子のある方は経済面のプランを立て、しっかりと吟味しておきましょう。

また、残業代込みについても要注意です。事業所によっては基本給に残業代を組み込んでいる所もあります。そのような事業所では別途残業代が支払われないこと多くあります。

仕組みが複雑かも知れませんが、わざと分かりにくくしているズル賢い事業所もありますので、しっかり知識をつけて吟味しましょう。

https://www.manegy.com/news/detail/2288

引き抜き先での期待値を必ず確認しておく

引き抜く側の事業所も「この人が来てくれるんだから、これくらいのことはやってくれるはず」と期待します。

期待値が、自分の持っている能力で、結果を出せる程度であれば問題ありません。

しかし、期待があまりに大きく自分の能力以上であれば、結果は期待値以下になります。

引き抜いた側にも、引き抜かれた側にも、大きな遺恨を残すことになります。

こういった事態を避けるために、引き抜かれる側は引き抜く側の期待値を、必ず確認しておきましょう。

・どうのようなポジションに就くのか

・どのような結果を出して欲しいのか

最低限、この2つは必ず確認しておきべきです。

「管理職に」という言葉には要注意!

「今までのあなたの実績を考慮させていただき、管理職としてお迎えしたいと存じます」

こういう言葉には要注意です。

自分を認められ、つい浮かれてしまいそうになりますが、言葉のウラに何かないか、さぐりをいれておくことが肝心です。

管理職に、ということは引き抜き側の事業所のポストが空いているという状況です。

新設の事業所ならまだしも、既存の施設であれば前管理職がいたはずです。

なぜ、今そのポストが空いているのか、尋ねておきましょう。

返答がしどろもどろだったり、うやむやの答えだったりしたら、やめておいた方が良いかも知れません。

怪しさを感じるのであれば、更に、前の管理職の方の在職期間も聞き出してみてください。

「1年」とか「数ヶ月」という返答であれば、絶対にやめた方が良いです。

誰も受け負える人がいないから、あなたに声がかかったのです。

よく事情を聞いて、難局を打破できる、という自信があれば転職してもかまわないでしょう。

しかし、ドラマのように上手くいかないのが現実です。

メンタル崩壊しそうな事業所には行かないことが得策と言えます。

引き抜き先事業所の研究をする

浮かれ気分で何の予備知識もなく転職してはいけません。

引き抜き先である事業所の研究はしっかりと行っておくべきです。

特に管理職として転職する場合は、事業所地域のマーケティングは必ず行いましょう。

地域の人口、高齢化率、介護事業所数、類型別介護事業所数、地域一番の事業所はどこか等を把握しておくとその事業所の姿が見えてきます。

そして、事業所の見学をさせてもらいましょう。

見学をする時、とても大事なことがあります。

それは、

「直感を信じる」

ことです。

私自身の経験です。

「グループホームの管理者としてお迎えします」とお声をかけていただき、見学に行った時です。

グループホームの建物は新しかったのですが、なんとなく暗い寂しい雰囲気。そこそこ整理整頓はされていたのですが、何かが不足しているような感じがしました。

部下となる職員の顔は笑顔もあったのですが、あるパートの女性職員を見た瞬間「あ、ここは来ては行けない所だ」と感じたのです。

そのパート職員の顔が、その事業所を表しているような感じがしたのです。

その時は自分の直感を信じていなかったので、私は浮かれ気分で転職しましたが、大きな間違いでした。

そのグループホームではとてつもない苦労の連続、声をかけてくれたオーナーとの確執で、メンタル崩壊寸前でした。

結局、私が退職した後、グループホームは閉鎖の憂き目にあっています。

直感を信じることです。

まとめ

今回は、引き抜きにあった場合、注意すべきことについて書きました。

介護職は人手不足の状況が続いています。

「ぜひ、ウチに来てください」とお声がかかることもあるでしょう。

しかし、なにも考えずに浮かれ気分で転職すると痛い目にあいます。

しっかりと考え、知識をつけた上で転職することが大事です。

  • この記事を書いた人

みなと

30年くらい介護職やソーシャルワーカー、時々管理職。 介護福祉士、介護支援専門員、精神保健福祉士。 現在は精神保健福祉士として活動中。 介護職やソーシャルワーカーの賃金と地位向上を目指して日々邁進。 転職、スキルアップについて発信中です。

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