あなたの介護事業所にも、「〜してください」が口癖の職員が必ずいると思います。
この「〜してください」が口癖の職員を「クレクレ職員」と私は呼んでいます。
「施設長が言ってください」
「さっき言ったの、記録に書いておいてください」
「主任から家族に言ってください」
こんな要求を、さも当たり前のように上司に言ってきます。
上司に言うのだから、自分でも何か新たな提案やアイデアを考えてきているのだろう、と思いますが、実際は何も考えていません。
他の業界ではこんなことは考えられないでしょう。
普通だったら、課長や部長に「言ってください」なんていうものなら、「お前が言え!!」と大目玉くらうと思います。
しかしながら、介護業界は非常識がまかり通る業界です。
「クレクレ」を平気で言う職員が多いのです。
頭を抱える若き管理者に、今回は「クレクレ職員を躾ける方法」について書いてみました。
Contents
クレクレ職員の心理とは
相手の心理を探ることを丹念に行うと、対応策が見えてきます。
クレクレ職員の心理は、以下であると私は考えています。
・責任を負いたくない
・気楽に仕事をしたい
・苦労はしたくない
・失敗したくない
・この職場がうまく行っていないのは、管理者やその他管理職のせいだ
また、クレクレ職員はパート職員に多く目立ちます。
クレクレパート職員の心理は以下でしょう。
・気楽に稼ぎたい
・しょせんパートだから
・責任なんて絶対に負わない
失敗してもいい
クレクレ職員の心理のひとつに「失敗したくない」気持ちがあります。
「失敗したらどうしよう」
「家族にこんな申し出をしたら、クレームが来るかも」
「失敗したら、仕事ができない人間と思われる」
「恥なんてかきたくない」
こんなことを恐れていると思います。
しかし、失敗を恐れていては、何も身につきません。
もちろん、仕事への自信もつきません。
大きな事故やクレームにつながるようなことは慎重を期しますが、そうでもないことについては、
「失敗しても良い。責任は全部俺が取る」
と、言ってあげましょう。
安心できる環境を作ってあげて、チャレンジさせて、自信をつけてあげるのです。
「自分でやれる」という自信がついてくると、もう上司に「〜してください」なんて非常識なことは言ってこなくなります。
クレクレパート職員への対処法
仕事を限局させます。
これに尽きます。
職場全体で「パートの人はここまで」ということを、あらかじめ共有させておきます。
限局させるからパートなのだ、と割り切ることです。
責任は負わせないが、仕事もそれ以上させない。権限を持たせないことです。
そして、正職員に上手く仕事のマネジメントをさせる。
どの人にどのような部分を担ってもらうか、これらのマネジメント力が必要になってきます。
若き管理者へ
クレクレ職員を増殖させてはいけません。
クレクレ職員の声に応えていると疲れ果てます。
疲れ果てた管理者に、クレクレ職員は「ウチの管理者は動きが悪い」など、さらに追い討ちをかけるような言動を平気で行います。
提案もしてこない、アイデアも出さずに「あれしてください、これしてください」と言うのなら、まずは提案やアイデアを出させること。
自分が出した提案やアイデアを実行させてみること
実行した結果の責任は管理者が取ること
これが大事です。
これらのことをやってみても、クレクレ職員が蔓延るようであれば、速攻でその職場は身限りましょう。
管理者まで務めたあなたには、数多の転職先があります。